占い師側も「ない」ではなく「ある」に意識をフォーカスしよう

自分にないものが「うらやましい」

人間、どういうわけか自分にないものを持っている人をうらやましいと思ってしまうものです。
占星術がよくわからず挫折した人は、占星術を教えている人がうらやましいと感じたり、直感がイマイチな人はオラクルカードを解説書なしで読み解ける人がうらやましいと思ったり。
多かれ少なかれこんなことはよくあること。

お客さまの相談にもよくあります。
好きな人がクラスのマドンナ的存在の人が好きみたいで、かないそうにない…というような。
うらやましいとか勝てないとか、そういう気持ちになるのは、自分が資質を「持っていない」ことにフォーカスしてしまうせいです。
あくまで自分は自分。
だから逆に他の人が持っていないものを「自分は持っているのだ」というところにフォーカスできれば、うらやましいという感情よりも、素直に自分とは違うその人を尊重し、ずっとリスペクトしていけるのではないでしょうか。

自分にはない資質がある、と知っていく過程で「ない」にフォーカスするのか、他の人にはないものが自分には「ある」にフォーカスするのかで、だいぶ感じ方が変わるはずです。
まずはしっかり自分の「ある」にフォーカスすることです。

お客さまも「ない」と言っていないか

占い師側がこの部分についてしっかりと理解し、自分のものにできるようになると、お客さまの心のクセに気づきやすくなります。
しかし大変残念ながら「ない」にフォーカスしている人が非常に多いのが現状。
しかもまわりがみんな同じ状態なので「ない」にフォーカスするのは当たり前のことだと感じているようです。

ですが「ない」を「ある」に意識するだけで、実は非常に大切なことが変化するのだそうです。
それは「引き寄せるもの」
引き寄せの法則というのはよくきくワードではありますが、実はネガティブな方を引き寄せるケースもあるのです。
つまり「ない」にフォーカスし続けると「ない」状態が引き寄せられてくるというのですね。
実に恐ろしい話ではありませんか。
お客さまが叶えたい願い、一生懸命願っているのに叶わない、その犯人のひとつがこの「ないフォーカス」である可能性が高いということ。

お客さまの相談をよくきいてみてください。
どこかにうらやむ気持ちや、嫉妬のような感情、自分を否定するような言い回しをされていないでしょうか?

これもよくある相談ですが、転職したいけどできない、という方で「有休がもうとれないから」とか「忙しすぎて転職サイトを見るヒマがないから」と言い訳のようにもとれることをあげ続けて結局何もしない、というもの。
思考のクセもあるのかもしれませんが、現状を変えなければその先が変わることはありません。
ですのでこれも「ある」方に意識を向けるようにしないと、いつまでたっても転職に結びついていかないのです。

有休がとれなくても昼休みに転職サイトに登録だけしてみては?
夜少しだけ時間をとって履歴書を転職サイトに出し、スカウト設定をしておけば、向こうから連絡がくるかもしれませんよ?

意外に本人の「たぶん無理だろう」というような思い込みから「ありえない」「ダメ」につながっている可能性もあり得ます。
もっとも不安とか恐れのようなものは、新しく何かコトを起こそうとした時に、必ずついてまわります。
その不安を回避するために「最初からやらない」を選ぶ人もいるのです。

「思考のクセ」に気づけるか

占い師側がその思考グセのようなものに気づき、本当に望む方向に意識を持っていくように導いてあげることができれば、そのお客さまも変わることができるはずです。
まずはよくお話をきいて、お客さまが本当はどうしたいのかをしっかり探り出してあげましょう。

これから占いの求人に応募する際にも、面接や実技試験において「ない」をはじめとする否定的なワードやニュアンスを使わずに、ポジティブな表現に言い換える工夫をするのがおすすめ。
きいている側も「この先生は前向きな印象があるな」と感じてくださるかもしれませんよ。