鑑定中にふとお客さまから寄せられる「素朴なギモン」にフォーカスするシリーズ。
「急に言われても…」とあわてることなく、転ばぬ先の杖的に知っておいて欲しいお話をご紹介していきます。
Q. なぜか失恋して立ち直れない、というお客さまが立て続けにきました。
とてもデリケートな問題ですし、かといってどうしたい、というのもお客さま側にないため、どう対応すればよいか毎回悩んでしまいます。
占い師側も見ていてつらくなってしまう…
ある程度長い年月をともにした結果、失恋してしまうと何も手につかなくなったり、つらくて泣いてばかり、というお客さまもけっこういらっしゃるものです。
こういうお客さまをお迎えする時、どういうことを予備知識として知っていればよいか考えてみます。
多くのお客さまはご自分を責める傾向があるようです。
失恋することでがっくりくるのはごく自然なことであるのに、情けない自分を認められないとか、立ち直りが遅いとか、自分が弱いからこんななんだ、など、徹底的に自分を追い込む方が多いように思えます。
ほとんどのお客さまはマジメな方ですので、お客さまなりに一生懸命がんばった結果うまくいかなかった、ということでしょう。
しかしご自分を追い込んでばかりでは、かえってネガティブなループに陥ってしまい、抜け出すのが難しくなります。
占い師はどんなことに気をつければいい?
落ち込む = いけないこと、ではないことを理解していただきましょう。
ショックなことがあれば誰でもがっくりくるものです。
たとえ同性の友達同士でも、昔からの親友が何かやらかして絶交することになった! となれば、ショックを受けないわけがありません。
大切な人と別れる、ということは大きな痛みを伴うものですから、平然としていられるはずがないのです。
「あんなことがあったのだからショックを受けて当然」としっかり向き合っていただきましょう。
この状態に立ち向かえない自分はダメな人 = 立ち向かえなくて当然
いつまでも立ち直れずウジウジしててダメな人 = 立ち直れないのは当たり前
こういうふうに考えていただきたいものです。
人によって立ち直れるスピードに個人差はありますので、どんなに時間がかかっていてもかまわないのだと感じるようになれるとよいですね。
意外なものがバックアップしてくれる!
そして多くの人が見逃しがちなのが「時間」です。
どんなにつらいことでも時間が解決してくれます。
苦しいことも時間が癒やしてくれるものなのです。
時間の力を信じ、ご自身としっかり向き合うことで、時間はかかっても気持ちがおだやかになるものなのだ、ということをお客さまに知っていただくことです。
制限時間が設けられているわけではありません。
時間がかかっても、罰金をとられるわけではありません。
ひとつひとつ着実にこなしていけば、時間がかかるのは当たり前のこと。
むしろどんなに小さなことであっても、成功体験を積み上げていくことで自信をつけ、立ち直っていくことにつながるのではないでしょうか。
つらい経験だけど、人生には必要な通過点!
失恋は人生の中で1度とはいわず、複数回経験することになるかもしれません。
そのたびにつらい、苦しい、悔しい、情けないといった感情と向き合わなければならないのがイヤだという意見もあるでしょう。
しかし「もうそういう気持ちになるのはイヤだ!! 」と思うなら、それが大きなバネになる可能性があります。
苦しみを味わった分だけ当然経験値がハネ上がります。
それだけ強くなれるのだということを理解していただきましょう。
失恋なんて酒の席のネタになる、などと言い出すツワモノもいますが、いきなりそんなレベルまで行くのは至難のワザです。
ですが人生のターニングポイントになることは間違いないでしょう。
もっとつらい経験の人に出会うかも!?
もしかするともっとひどい失恋の経験がある方と知り合うこともあるかもしれません。
お互いにつらい経験を話し合う中で、新たに共感が生まれることもあり得るのです。
その結果「なかなか貴重な経験をしたのだな」と受け止めることができるようになります。
毎回毎回の恋愛の顛末は、同じように見えても少しずつ違う個性を持っています。
いっそのこと失恋をシリーズ化したブログにしてもおもしろいかもしれない、多くの共感を得られそう、そういう楽しい気持ちになると、気づけば失恋から立ち直っているかもしれませんね。
つらさは味わった人間のみ知ることができるものです。
中にはたいした挫折もなく一生を終える人もいます。
しかしネガティブな思いをした人の方が、はるかに高い経験値を得ることができるのだということを忘れないでください。