人気カードを徹底比較! 英語版と日本語版何がどう違う

世の中にはまだ日本語版が出ていないカードが多数ありますが、後出しで日本語版が出ることもよくある話です。
しかし占いの現場では、日本語版以外(英語版以外の言語も含む)のバージョンについてはほとんど浸透していないイメージがあります。

業界の方にお話をうかがうと、たいてい「英語が苦手だから」という理由で日本語版でないと買わないという方「海外モノは紙質がイマイチだったりするから」という理由でそもそも購入を見送っているケースに大きくわかれています。
逆に日本語版が出ていなくても買う、という方の場合「絵が美しすぎて買わずにはいられなかった」「絵柄から読み取るのでガイドブックはどうでもいい」という意見が多いようです。
では実際のところどうなのか、人気オラクルカードを題材に、英語版と日本語版を比較してみることにしましょう。

かわいいピンクの箱で大人気!

今回は2022年9月末に日本語版が出た「Astral Realms Crystal Oracle」を題材にします。
もとは「True North Tarot」でも話題になっているDark Moon Crystals(現 Sacred Scribe Publishing)の作品です(現在はRockpool社からも発売されています)。
日本語版は「マジカル・ノルディック・タロット」などでおなじみのガイアブックス社から発表されました。

まず外箱の外寸はどちらも同じくらいです。

使われている写真も同じですが、日本語版は箱に帯が巻かれている関係もあり、少し絵が小さくロゴも上寄りになっています。

箱の裏側については載っている写真が英語版は3枚ですが、日本語版は2枚、それぞれデザインが違うようです。

日本語版の方はカードの写真が右上、バーコードがその下に入る関係で、文章のレイアウトがそれに合わせたものになっていますが、英語版は箱の下寄りに写真を3枚並べているので、文章がその上にすべて入るようになっています。
ちなみにこの箱に書かれている文章はどちらも似たような内容なのですが、英語版の方がより要約しているような感じがいたします。

ガイドブックのページ数はいずれも128ページとなっているので同じです。

ガイドブックの文字も同じローズゴールドカラーになっていますが、日本語版の方がオリジナルのタイトルの下にカタカナでカード名や作者名などを入れている関係上文字が小さくなっています。
ガイドブックの中身についてもレイアウトが同じになっています(ページ数が同じなのですから当然かもしれませんが)。

カードのエッジもタイトルと同じローズゴールドであり、これは日本語版も英語版も同じです。

日本語版を作る際、価格をおさえるためにエッジをノーマル(= カラーを入れない)にすることがあるそうですが、これはうれしい配慮ですね。

ちなみにカードをくくっている輪状のものは、英語版がプラスチック、日本語版が紙になっており、後発の日本語版の方が環境に配慮していることがうかがえます。
カードの大きさや表面のツヤ感などもほぼ同じといってよいですが、やはり英語版の方はカードに微細ながら初期汚れが見られました。
やはり日本語版の方がカードはキレイです。
このあたりも好まれる理由なのかもしれません。

英語版も日本語版も基本的にはほぼ同一

どうやら初期汚れや印刷の色あいなどで違いは出てくるものの、実際の質感などは英語版も日本語版もそれほど差はないようです。
ただDark Moon Crystals(現 Sacred Scribe Publishing)の場合、紙質にもこだわって作られているようですので、それと同等のものを日本語版で提供してきたガイアブックス社の企業努力には驚かされます。

当然日本語版でないなら翻訳の手間が発生するので、英語が苦手な方は敬遠する可能性もありますが、最近はGoogleレンズなどで気軽に翻訳できるようになりましたので、気になったものがあれば入手してみてはいかがですか。

ただし例外もある!

ただし例外もあり、日本語版も出ている「セイクレッドクリエイターオラクル」においては、絵柄などは一見英語版も日本語版も同じように見えるものの、カードをさわると明らかに手触りが違うそうです。
日本語版はすべすべとなめらかな手触りで、まるでマシュマロをなでているような感じがするが、英語版はさわると表面が少しざらついていて、タロットクロスを使わないと机に傷がつくのではないかと心配になった、というご意見もあったのです。

絵柄が同じならどちらでもかまわないと感じるか、やはり質がいいなら日本語版がいいと思うのか、個人間の好みが大きいところではありますが、これからどちらを使うかお考えの方に参考になれば幸いです。