【お客さま素朴なギモン】こう見えて傷つきやすいんです

鑑定中にふとお客さまから寄せられる「素朴なギモン」にフォーカスするシリーズ。
「急に言われても…」とあわてることなく、転ばぬ先の杖的に知っておいて欲しいお話をご紹介していきます。

Q. 悩みなんかないように見える、とよく言われるのですが、けっこう自分では傷つきやすい方だと思っています。
言いたい放題言われてすごくつらいです。
どうしたらいいでしょうか?

「傷つく」ってどういうこと?

特に感受性の強いお客さまですと、ささいなことでもグサッときたと感じ、泣きそうになってしまうことがあるそうです。
どんな人でもショックなことを言われたら傷つきますよね。
では「傷つく」とはどういうことなのでしょう。

相手に悪気があったわけではないのでしょうが、ささいなことで傷ついたと感じたり、何げない言葉でショックを受けて立ち直れなくなってしまったり、ふとしたことでネガティブになってしまうお客さまは多いものです。
一見するとバリバリのキャリアウーマンで、悩みなどには無縁そうに見える方であっても、人知れずお悩みになって相談に来られることもあります。
これから占い関連の求人に応募した際、行われる実技試験でも相談者の気持ちになって考えながら挑戦するとよさそうです。

特に自分がコンプレックスに感じていること、なおそうと意識していることに対してふれられるとショックが大きいようです。
心をナイフでえぐられたようだ、などという表現をされる方もいますし、タロットでいう「ソードの3」のカードのようなイメージが浮かぶ方もいるかもしれません。

実際「心」とは目に見えないものではありますが、このように何らかの原因により「心の存在を意識する」ような気持ちになります。
目に見えないがゆえに、本来直接ふれることはできないもののはず。
心臓のあたりに手をおき「はぁー」と大きなため息をついてしまうこともよくありますが、実際にふれているわけではありませんよね。
にもかかわらず「傷つけられた」と感じるというのはどういうことなのでしょうか。

目に見えないもの、それは自分の領域もそうなのですが、ズカズカと入り込んできて、自分を攻撃してきたように感じる、踏み込まれた気がする、めちゃくちゃにされたような気がする、それが「傷つけられた」ということになるかもしれませんね。
自分は大事にされていないとか、味方がいないとか、そういった背景もあいまってそう感じるのでしょうか。

しかし考えてみれば、目に見えないものに傷をつける、というのは違和感のある言い回しです。
正確には「傷つけられたような気がする」というべきなのかもしれません。
たとえば「おまえポケモンでいうとカビゴンみたいなやつだな」という言い回しで傷ついたというケース。
相手はただ単にのんきそうな見た目からそう言っただけなのかもしれませんが、受けた方は「大食らい」「デブ」というイメージを感じて傷つくといったご意見がありました(掲載許可をいただいたエピソードです)。

要するに解釈しているのは他でもない自分自身であり、相手の意図はどうあれ「傷つけられた」と認識していることがわかります。

相手の意図をいちいち「それどういうことですか」と確認する人は少ないと思いますが、少なくとも相手からの言葉を素直に受け取れず深読みしたり、勝手にネガティブなイメージに変換してしまうことで傷ついた、と感じるのですね。
つまり傷をつけているのは他ならぬ己自身であるということになります。

もしかするとお相手はあえて心を鬼にして厳しいことを言ってきたのかもしれません。
それをそのまま自分への攻撃、悪口だと受け止めてしまうのは少しもったいない気がします。
中には口下手で、うまくオブラートに包めず直接的な表現をしてしまう人もいるかもしれません。
それをいちいち傷ついたと言っていては身が持たなくなるでしょう。
確かに言いやすいからとズケズケと物を言う人も存在します。
その場合はそういう人からはなるべく距離をとることで状況が改善されることもありますよ。

何を言われても平気な人がいる!?

一方で何か言われても平然としている人がいます。
「ふーん、そういう考え方もあるかあ」
「なるほどそういうことなのね」
と人の意見を受け入れる傾向がある人たちです。
「そこまで言います??」と言い回しに物言いをつける方もいるようですが、概して相手の言い分を受け止め、自分のものにしているように見えます。

こういう方は批判されてもその部分をなおして自らをアップデートすることができます。
極論についてはスルーするケースもあるという話ですが、要するに受け止め方の問題であると考えられますね。
アップデート = 成長ですから、どんな場合でもチャンスを逃さないところがあるのです。

ひとつの方法として、どんなことを言われても「わざわざハッキリ言ってくれてありがとう」と言ってみましょう。
どんなことを言われても「自分のため」と思って受け入れてみるのです。
おもしろがってさらにいろいろ言ってくる人がいるかもしれません。
そういう人からは距離をとりつつ同じように対応をします。
これを続けていくことで、受け止め方が変わりショックに感じることは少なくなるのだと言います。

初めからスムーズにはできないかもしれませんが、できそうな時だけやるようにしていくと、他の場合でもできるようになるのだそう。
すべては自分のアップデートのため、と感じてまずは実践してみましょう。