現役占い師が実際に使用しているルノルマンカードにスポットを当て、どんなカードか紹介していくシリーズです。
今回はLothrop Lenormandを取り上げます。
手に入りにくいカードのひとつだった!
ややくすんだ大人っぽい印象のルノルマンカードです。
アクアチントなる銅版画をイメージした彩色になっているとのことで、かなり通好みのカードかなという印象ですね。
わざと古い質感を出しているようなカラーリングですので、お若い方はあまり好まれないようですが、長く使えるカードをお探しの方にはぴったりです。
ライダー(騎士)のカードは、タイヤの大きさの違う「昔の」自転車に乗っているユニークな絵柄。
同じ作者の「Old Arabian Lenormand」ではラクダに乗った絵柄になっているなど、独特の感性で発表される作品は世界中の人たちから注目を集めています。
作者はNeil Lovell氏。
Malpertuis Designs Ltdの所有者であり、こちらで発表されているすべてのカードをデザインされているそうです。
「Malpertuis Lenormand」や「Tyldwick Tarot」など、ユニークな作品がたびたび発表されていましたが、何と2018年8月にお亡くなりになったとのこと。
ご家族の方は事業を整理しながら、素晴らしい才能を持ちつつ亡くなってしまった同氏のことを大変残念に感じていたそうです。
一方facebookページを通じて予想以上の反響があり、ご家族の方のがんばりによって、またカードが復刻することになったというお話です。
今カードを含め、どれも限定部数販売であるようですから、気になる方はぜひチェックしてみてください。
なお2023年6月には、日本でもNeil氏の作品が一部手に入るようになりました。
気になるサイズ感は?
カードの大きさは約7センチ×約12センチと、タロットのスタンダードサイズと同じ。
ふだんスタンダードサイズのタロットをお使いになられている方は問題ないでしょう。
カード裏面は正逆の区別がつきにくい仕様。
もっとも基本的にルノルマンカードは正逆とりませんので、正逆がわかる仕様であっても特に問題はありません。
どんなカード?
カードは標準的なルノルマンの構成(36枚)に、紳士・淑女のカード1枚ずつとエクストラカード(JOKER)1枚をプラスした39枚組。
ゴージャスなゴールドエッジ(やや落ち着いた感じなので派手派手しくはありません)ですので、なかなかの価格ながらプレゼントにされる方もいるそうです。
左上部に通し番号、右上部にトランプマークが入っていますが、カード名が入っておりません。
そのため慣れていない方は少しまごつくこともあるかもしれませんね。
また通し番号が算用数字ではないため、タロットなどになじみがないと、数字そのものが何を指すのかわかりづらい、と感じる方もいるようです。
ただしルノルマンのモチーフは共通ですので、何番のカードのモチーフが何であるか頭に入っていれば問題ないでしょう。
海賊版も多いので要注意!
まずはモチーフを見てリーディングは直感的に、カードから受けるイメージを大切にしてみてください。
どんなものが浮かんできたでしょうか。
全部のカードを使うグランタブローでは、少しカードが大きいためやりにくさを感じるかもしれません。
特にカフェなどで鑑定をされる場合なら、もう少し小さいサイズのものの方が便利でしょう。
しかしなかなかない雰囲気のカードですので、お客さまからのウケはよいようです。
そして残念ながらMalpertuis Designs Ltdのサイトでも警告があったように、非常に海賊版が多いことで問題になっています。
部数限定のものなどにはありがちなことですが、手に入りにくいものほど海賊版が作られる傾向があるよう。
実際のカードよりも発色がよくなく、ひとまわりほどサイズが小さくなっているものが多いとのことです。
現在は日本でも入手できますが、もし完売してしまった場合には、公式サイトからダイレクトに購入するようにしましょう。
ただし最近の急速な円安により、対ポンドもとんでもない金額になってしまう恐れがあります。
購入時には為替と相談しながら慎重に行うことをおすすめいたします。
