【占い1年生】お客さまも占い師も、見えるものを変化させるのがカギ

多くの”占いを始めたい”人からのリクエストにお応えしてスタートした「占い1年生」シリーズ。
今回はその中より、見えるものに対するマインドセットについてご紹介してまいります。

心情がダークな色合いを「見せる」

O・ヘンリの名作「賢者の贈り物」には、クリスマスプレゼントを買いたいが十分なお金がなく、すべてのものが灰色に見える、というようなくだりがあります。
それと同じように、悩みをかかえているお客さまも、ダークな色合いの世界を見ているかもしれません。

一方占い師になろうと決めたのになれていない、占い師になったもののお客さまに恵まれていない、というような時にも、同じように暗い色彩の世界の中にいるように感じることでしょう。

しかし自分が見ている世界も、その色彩も、自分自身で変えることができるのだといいます。

要するにマインドセットの問題になるのですが、この場合頭でああするこうすると考えているのではなく、心の奥底で考えていることがカギになります。
いわゆる潜在意識の領域で「◯◯」とか「××」と思っているなら、どんなに頭で違うことを考えていても、ここに引っ張られてしまうのですね。

同じものが「違って見える」

そのため潜在意識の領域がネガティブだと、いろんなものがネガティブに見えるし、何となく発せられた言葉がネガティブに聞こえてしまったりするものです。
よくいう「よかれと思って」の内容も、プラスにとる人、マイナスにとる人がいます。
いずれも潜在意識のなせるところ。
だからこそ、ひとりひとりみんな見ている現実が違ってくるのだ、と言われています。

AさんとBさんが水族館に出かけました。
見たこともない色彩の魚が水槽の中を泳いでいます。
Aさんは「キレイなお魚だねー」と言います。
しかしBさんは「そう? 何かグロテスクなだけじゃない? 」と言います。
同じものを見ているのに、潜在意識の違いでこんな差が出てくるのです。

オラクルカードなどでも同じです。
同じカードを見ているのに、ある人は「絵に深みがある。何かを訴えてきそう」と感じるのに、ある人は「ただ気持ち悪いだけ。他のカードに変えて」と言ったりします。
中にはグループレッスンで、ひとりだけ違うことを言うのも気がひけるので、他のメンバーと似たようなあたりさわりのない意見を言うことも。
見えている現実は、人によってかなり大きな差があるものなのだ、ということがおわかりいただけたのではないでしょうか。

視点の違いは個性にもなるけれど…

人によってとらえるもの、視点、感じ方がすべてバラバラ。
しかしながらそれが個性になります。
同じセリフでも受け取り方が違うことで「ほー、こういう考え方があるのね」と学ぶチャンスにもなるし「どうして◯◯さんは、こんなふうに考えたのだろう? 」と、物事を掘り下げるきっかけになったりするのです。
そのどれもが正解でも間違いでもないもの。
育ってきた環境や、近しい人とのかかわりの中で育まれてきた価値観が「今の現実」を生み出してきているのです。

そして今見えているものは、今、すぐにでも変えることができるといいます。
あくまでも「今、ご自身の中に見えているもの」だけが大切なのだということ。
まわりがどうだとか、世間がどうだとか、そういったことは関係なく「自分の人生がバラ色になること」を目指すのです。

いつの間にかネガティブ思考を植えつけられている!?

昭和の時代には「お金は汗水たらして、苦労して稼ぐもの」というような考え方がありました。
しかし今、お金の稼ぎ方は多様化しており、必ずしも苦労する必要がなくなってきていますね?
ですが、まわりがこういった古い価値観の中で、ひとりだけ苦労せずお金を得ることができてしまうと、自分だけが取り残されてしまうとか、やっかまれるとか、そういった感情が起こり、必要以上にまわりに忖度したり、いろいろと隠し事をするようになってしまうのだそう。

あくまでこれまでうまくいかなかったり、ダークに見えたものは、今まで生きてきた中で植えつけられてしまった「歪んだ価値観」によるものですから、こういった価値観を少しずつでもいいから手放し、自分がこうあるのが理想、本来の姿だ、という方向性に向かって、勇気を持ち進んでいくことが重要なポイントです。

どんなお客さまが来ても笑顔で帰っていってもらいたい、そう考えながら鑑定することを意識しましょう。
そのためには何が必要ですか?
どんな言葉をかけてあげたらよいでしょうか?
ネガティブなものでこり固まってしまったお客さまの心を、少しでもゆるめて差し上げるためには、何がどう必要なのかを常に考えてみてください。