新しい縁結びと縁切りの活用方法~弱い己との決別~

縁結びや縁切りというと、男女関係をイメージされる方が多いかもしれませんが、実は少し変わった利用の仕方があることをご存知でしょうか。

占いサイトのメニューにも「縁結び」や「縁切り」が入っているケースがあり、やはりお客さまからのお問い合わせは多いとのこと。
また占い師募集の案件に応募した際に「縁結びや縁切りなどはできますか」ときかれたケースもあるというお話です。

なぜそれほどまでに今、縁切りや縁結びのニーズが高まっているのでしょう?

昔は対人間関係でしたが…

たとえば京都の安井金比羅宮のように、悪縁を切って良縁を結ぶ、というような流れのものはこれまでもありましたが、多くのそれは人間関係(= 人間対人間)によるものでした。
しかし悪縁とは必ずしも人に対するものではなく、最近では他のジャンルについての縁切りにも積極的に利用されているという流れがあるそうです。

○異性にだらしない自分にさよならしたい!
○タバコをスパッとやめたい!
○ギャンブル依存症から抜け出したい!

要は幸せになるためにジャマになる感情(独占欲や嫉妬など)や、もう引き戻すことができない過去への執着、未練などといった「マイナスのイメージがあるもの」を断ち切って前に進んでいこうとするわけなのですが、なかなか自分ひとりではできない、でもしっかりこうしていきますと神さまに宣言(決意表明)をして、見守ってもらえるようにしてみませんか?

ちなみに実際こういったメニューを取り扱っている占い師の先生におうかがいしてみたところ、まず断ち切りたい自分との縁を切り、それから改めて理想の自分との縁結びをするような形になるとのこと。
まずは自分の何を断ち切り、何を新たに入れるのかをよく考えてみてください。

ダメな部分の列挙しすぎはNG!

中にはあれもこれも、あっ、あっちもダメだ、などと、手当たりしだいに自分にダメ出しをする方もおられるようです。
そうではなく、こういう欠点があった方が人間らしいなとか、まあ愛すべきキャラだよね、というような部分はあえて残しておくのもおすすめ。
ガチガチの機械のような「よくできた人間」よりも、ちょっと抜けているくらいの方が人間らしく好感が持てる、というご意見もあるのです。

確かに先ほどのようなギャンブル依存症などは、断ち切った方がよさそうに思えますが、異性にだらしない、という場合には、その裏にさみしさや人に頼ってしまう部分などが見え隠れしているわけで、そういった部分の見直しをすれば、あえて断ち切らずとも問題なくなることがあるようです。
さすがにこれは直した方がよいよね、と誰もが感じるようなところにしぼってみてはいかがでしょうか。

いわば「己の断捨離」

断捨離ブームの中で「不要なものを手放せば、必要な新しい何かがやってくる」という考え方がありました。
おそらく自己改革や転職などにおいてもそれは同じであり、現状を変えるために「今自分を不幸にしている原因」をきっぱり断つことが重要。

仕事内容であっても、労働環境であっても、人間関係であっても、根本的には同じことです。
職場も人の集合体ですから、人と人とのご縁が複雑にからまりあって、本来はそこから成長したり、学びの機会を得たりできるはずなのに、ご自身だけがつらい、疲れる、と感じて神経をすり減らしていくのでは意味がありません

友達だと思っていた人が、ある日突然人が変わったように自分に対してつらく当たる、LINEを既読無視される、というようなことがあり、理由もきけずにイライラ、モヤモヤされている方もいらっしゃるでしょう。
本当の友達であれば、腹をわってざっくばらんに話し合うことができると思われますが、人に言えないこと、言いづらいことをかかえてしまうケースもあります。

そっとしておくのが得策ですが、自分に心を開いてくれない、つらい、と感じるのであれば距離をおくのがよさそう。
距離をおけばどうにかなるのか、このような状況はもはや絶対に受け入れられないと感じるのか、こういったところも縁切りに踏み切るかどうかの判断基準になるでしょう。

そしてこれから新たな人間関係を築いていける可能性があるにもかかわらず、そういった自分をイライラ、モヤモヤさせる人と決別できずに執着してしまうことに着目してください。

なぜその人でなければいけないか?
その人と決別したらどうなるのか?

必要以上に失うことを恐れるべきではありません

次回は個人と団体の縁切りや縁結びについてご紹介してまいります。