【オラクルカードレビュー】エンジェルタロットカード

現役占い師が実際に使用しているオラクルカードにスポットを当て、どんなカードか紹介していくシリーズです。
今回はエンジェルタロットカードを取り上げます。

タロットとオラクルのいいとこ取り!

世界でいちばん優しいタロット」のキャッチフレーズで一世を風靡した話題作。

大アルカナは大天使、小アルカナはユニコーン(風/ソード)・フェアリー(土/ペンタクル)・マーメイド(水/カップ)・ドラゴン(火/ワンド)がモチーフになっています。
いわゆるタロットの世界観をやさしいモチーフに変身させて独特の世界観を打ち出していますね。
タロットを下敷きにした新しいハイブリッド型? のオラクルカードともいえるでしょう。

作者はおなじみドリーン・バーチュー博士ラドリー・バレンタイン氏
イラストは国際的にも評価の高いファンタジーアーティストのスティーブ・A・ロバーツ氏の担当です。

タロットといえば、どうしてもネガティブイメージなカードがあり、ポジティブなメッセージが多いイメージのオラクルカードとどう合体させるのか、と思っておりましたが、今作では「人を怖がらせるものではなく、気づきへとつながるものである」というコンセプトのもと、やさしい言葉で表現されたタロットが完成しました。

実際ドリーン・バーチュー博士も「クライアントがタロットカードを怖がったためにこれを作った」とお話しになっています。
しかしながらタロットの世界観をまったくなくしてしまったわけではなく、本当にいいとこ取りのカードができたというのが実感です。

ユニークなのはサイズ感が他のオラクルカードと同じなので、他のカードと混ぜ合わせて使えるところ。
単体でも組み合わせても使えるので、お好みでアレンジできるところはうれしいポイントですね。

気になるサイズ感は?

カードの大きさは約10センチ×約13センチと、オラクルカードらしい大きさになっています。
一般的なタロットとくらべると大きめで枚数も多いため、手の小さい女性の方は少し扱いづらいと感じるようです。

どんなカード?

カードは大アルカナ22枚+小アルカナ56枚の計78枚フルデッキ。
大アルカナには通し番号・カード名称(英)と大天使の名前も記載されています。

またマルセイユ版と同じ、大アルカナ8番が「Justice (正義)」、11番が「Strength (力)」という並びになっています。
ネガティブなイメージにとられやすい「吊られた男」は「覚醒(Awakening)」、「死神」は「解放(Release)」、悪魔は「エゴ(Ego)」、塔は「人生経験(Life Experience)」という表現に変わっています。

まずは1枚引いて、じっくり眺めてみてください。
ファンタジーの世界にどっぷりハマってみるのも一興です。

大アルカナを引いたなら、描かれている大天使がどんな存在なのか調べてみてもよいでしょう。
こんな存在だからこのカードに登場しているのか、と新たな発見があるかもしれません。

裏面は正逆の区別がつく仕様ですが、一般的にオラクルカードは正逆をとらないものが大半ですので特にこだわる必要はないでしょう。

大きさに慣れないと扱いにくいかも

カードはつやのあるコーティングがなされているせいか、カードが若干くっつきやすい、シャッフルの時に引っかかりやすい、というご意見がありました。

カードが大きめですので、オラクルカードに慣れている方をのぞいてはシャッフルもしづらいかもしれません。
どうしてもうまくできない方は横一直線、もしくは馬蹄形にカードを広げ、そこから1枚引くという形がよいでしょう。
オラクルカードですので、引く時には「はい」「いいえ」で答えられるものではなく、○○に対するアドバイスをください、というような感じで引くとよさそうです。

リーディングは直感的に、カードから受けるイメージを大切にしてみましょう。
どんなものが浮かんできたでしょうか。
描かれている天使たちの表情や視線、まわりのようすなど、いろいろなところから感じるものを受け取ってみてください。
仮にカードから受けるイメージと、解説書の内容に違いがあるようであれば、ご自身の直感を大切にしてみてくださいね。

なおドリーン・バーチュー博士がオラクルカードの製作から卒業されたことにより、現在はラドリー・バレンタイン氏の単著という形で再販されているようです。
内容には大きな変化はなさそうですが、後から入手しようという場合にはご注意ください。