【オラクルカードレビュー】ガーディアンエンジェルタロットカード

現役占い師が実際に使用しているオラクルカードにスポットを当て、どんなカードか紹介していくシリーズです。
今回はガーディアンエンジェルタロットカードを取り上げます。

タロットとオラクルのいいとこ取り!

「エンジェルタロットカード」「大天使パワータロットカード」に続く第3弾として発表されたタロットカードは守護天使がテーマ。
怖くないタロットを目指しこの2作は作成されたわけですが、それでもまだタロットが苦手と感じる方に向けて、どこまでもやさしい、安心感のある「癒し系タロット」として発表されました。
正直パッと見タロットには見えないかもしれません。

いわゆるタロットの世界観をやさしいカラーリングで変身させ、独特の世界観を打ち出していますね。
タロットを下敷きにした新しいハイブリッド型? のオラクルカード再び、ともいえるでしょう。

作者はおなじみドリーン・バーチュー博士ラドリー・バレンタイン氏
レースやフリルなどがたっぷり使われたロココ調の雰囲気になっていて、難しさを感じる一因とされている逆位置の意味もありません。

タロットといえば、どうしてもネガティブイメージなカードが障壁になっていますが、今作ではさらにやさしさあふれるタロットとなりました。
先ほども申し上げたように、今作では守護天使がメインモチーフとなっていますが、これは生まれた時からそばにいて見守ってくれている存在なのだそう。
どんな人でも2人はついているというのですから驚きです。
なかなかふだん意識することの少ないこの守護天使からのメッセージを、どんな時であっても受け取れるように意図して作られてきたといいます。
そしてこれまで同様、タロットの世界観をまったくなくしてしまうことなく、本当にいいとこ取りのカードができたというのが実感です。

ユニークなのはサイズ感が他のオラクルカードと同じなので、他のカードと混ぜ合わせて使えるところ。
単体でも組み合わせても使えるので、お好みでアレンジできるところはうれしいポイントですね。

気になるサイズ感は?

カードの大きさは約9センチ×約13センチと、オラクルカードらしいサイズ。
裏面は正逆の区別がつく仕様ですが、先ほども申し上げたように逆位置をとりませんから気にする必要はないでしょう。

どんなカード?

カードは大アルカナ22枚+小アルカナ56枚の計78枚フルデッキ。
大アルカナには通し番号はありますが、カード名称についてはこれまでと大きく変わっています。
たとえば通常は5番のカードは法王ですが、今カードでは「Embrace Those Around You (周囲の人を大切にする)」という、いわばカードのメインテーマのようなものが記載され、その下に小さい文字で補足が書かれているのです。

カードの意味から考えると、マルセイユ版と同じ大アルカナ8番が「Justice (正義)」、11番が「Strength (力)」という並びになっているようですね。
小アルカナのスート(ソード・カップ・ワンド・ペンタクル)については、思考の5や感情の3といった「意味そのものの区分け」にしたことでよりわかりやすくなっています。
コートカード(宮廷カード)に関しては「フレンドカード」という表現になり、いわゆる役職も一般的なペイジ・ナイト・クイーン・キングからメッセンジャー・ヘルパー・ヒーラー・ガーディアンといった別の名称に変わっているのです。

ネガティブなイメージにとられやすい「吊られた男」は「Seeing Clearly (クリアに見る)」、「死神」は「Letting Go (手放す)」、悪魔は「Choose Freedom (自由を選ぶ)」、塔は「Out with the Old, In with the New (古きを捨て、新しきを得る)」という表現に変わっています。
まずは1枚引いて、じっくり眺めてみてください。
これまで一般的なタロットを使っていた方は78枚のオラクルカードとして見ることで、すんなり受け入れられるかもしれません。

絶版決定で入手困難!

カードはつやのあるコーティングがなされているせいか、カードが若干くっつきやすい、シャッフルの時に引っかかりやすい、というご意見がありました。
カードが大きめですので、オラクルカードに慣れている方をのぞいてはシャッフルもしづらいかもしれません。
どうしてもうまくできない方は横一直線、もしくは馬蹄形にカードを広げ、そこから1枚引くという形がよいでしょう。
オラクルカードですので、「はい」「いいえ」で答えられるものではなく、○○に対するアドバイスをください、というような感じで引くとよさそう

リーディングは直感的に、カードから受けるイメージを大切にしてみましょう。
どんなものが浮かんできたでしょうか。
描かれている天使たちの表情や視線、まわりのようすなど、いろいろなところから感じるものを受け取ってみてください。
仮にカードから受けるイメージと、解説書の内容に違いがあるようであれば、ご自身の直感を大切にしてみてくださいね。

なおドリーン・バーチュー博士がオラクルカードの製作から卒業されたことにより、現在は新品を手に入れることが非常に難しくなっているようです。
販売終了が決定したのは2022年12月と比較的最近の話なのですが、あっという間に店頭から姿を消してしまったとのこと。
もしかするとこれまでの作品のように、ラドリー・バレンタイン氏の単著という形で再販されるかもしれませんが、現時点ではそのような発表はないようです。
これから新たに入手しようという場合にはご注意ください。