【タロットカードレビュー】インフルエンス・オブ・ザ・エンジェルズ・タロット

現役占い師が実際に使用しているタロットカードにスポットを当て、どんなカードか紹介していくシリーズです。
今回はインフルエンス・オブ・ザ・エンジェルズ・タロットを取り上げます。

厳かな雰囲気の美しいタロット!

外箱からも厳かな雰囲気が伝わってきます。
絵柄は古典的で、美術館でよく見かけるような重厚な雰囲気のものが多い印象です。
しかしながら、裸体もかなりリアルに描かれているため、人によってはあまりお好みではないかもしれません。

金縁仕様になっているので、外箱の黒背景とともにより高級感を演出しています。
箱もハードボックスで手を抜いていません。
メーカーはアメリカのUS GAMES SYSTEMS社
老舗メーカーの商品で安心感があります。
作者はグラフィックデザイナーのジョディと、宗教などに詳しいカレンのボギンスキー姉妹です。
ジョディ氏はあの「アプレンティス・タロット」の作者としても知られた存在ですね。

愚者のカードは天使が飛翔する絵柄であるせいか、通常足元にいる犬のかわりに白いハトが一緒に飛んでいるユニークな構図です。
また女教皇が立ち上がった図案になっているところもおもしろいポイント。
法王のカードは目の前にお弟子さんがいませんし、戦車のカードでは赤いマントをひるがえした勇ましい天使が描かれているなど、ウエイト版をベースにしながらも独自の視点を加えて仕上げられている印象を強く感じます。
ちなみにソードとともに船に乗って旅立つイメージのソードの6のカードでは、やたら乗っている人が多かったりします。
これではちょっと揺れたら船が沈んでしまいそうです。
カップの4のカードも、天使がわざわざカップを運んできてくれているのに、センターの女性は「興味なーい」という顔をしていて、何やら現代人と変わらない雰囲気すらただよっているところがユニークですね。

ただ占いを仕事にするためにタロットを使っていきたい、と考える人には少し難しいと感じるかもしれません。
ベーシックなウエイト版タロットをある程度理解した上で使うなら、解釈の幅が広がりそうだなという印象です。

気になるサイズ感は?

カードの大きさは約7センチ×約13センチと、いわゆるスタンダードサイズより若干タテ長になっています。
スタンダードサイズであっても、手の小さい女性の方は少し扱いづらいと感じるようなので、タテが長いとさらに引っかかりやすいかもしれません。
ちなみに裏面はブルー系がベースになった正逆の区別がつかない仕様になっています。

どんなカード?

カードは大アルカナ22枚+小アルカナ56枚の78枚フルデッキに「リファレンスカード(スートと数の意味一覧)」2枚付属した計80枚
大アルカナには通し番号・カード名称(英)も記載されています。
小アルカナも下部にカード名称(英)があります。
またマルセイユ版と違い、大アルカナ8番が「Strength (力)」、11番が「Justice (正義)」という並びになっています。

どのカードにも天使は登場するのですが、大アルカナでは特定の天使が描かれる一方、小アルカナではウエイト版の絵柄を参考にしつつも、描いたのは無名の守護天使や奉仕天使になっているようです。
天使+タロットという点では「エンジェルタロットカード」をイメージする方も多いですが、まったく違った雰囲気に仕上がっています。

ちなみにコートカード(宮廷カード)には実際の歴史上の人物が登場。
いったいどんな人たちが登場しているのか、ぜひ手に入れてご確認ください。
180ページ超におよび英文の解説書には、この人物たちの説明もあるようです。
もちろん詳細な説明だけでなく、天使のメッセージも記載されているそうですから、オラクルカードを使い慣れていらっしゃる方でも楽しめそうですね。
すでに占いの仕事の実績があり、別の占い関連の求人に応募しようという場合なら、特に対面での実技試験で「映える鑑定」を狙うことができるでしょう。

サイトにより価格がバラバラ

なお為替の変動の影響を受け、現状サイトにより価格にだいぶ開きがあります。
仕様は同一と思われますが、事前によく確認の上、最近はやりの海賊版をつかんだりしないよう十分ご注意ください。
コチラでも購入できます。