【タロットカードレビュー】マジカル・ノルディック・タロット

現役占い師が実際に使用しているタロットカードにスポットを当て、どんなカードか紹介していくシリーズです。
今回はマジカル・ノルディック・タロットを取り上げます。

テーマは「北欧神話」

ノルディックというワードからもわかるように、北欧神話をテーマに作成されたタロットカードです。
ルーンなどでもおなじみの北欧神話は、神秘的で長い歴史があることで知られていますが、カードにはそのルーンや世界樹(ユグドラシル)なども登場し、北欧神話がお好きな方にはたまらないカードになっているのです。

作者はジェーン・ウォレス氏
プロのクレアヴォヤント(透視能力者)として、ロンドンで活躍されている方だそうです。
他にもタロットを発表していらっしゃいます。
イラストはウェールズ在住のフリーのイラストレーターであるハンナ・デイヴィス氏が担当。

今カードでは、ボーナスカードとして大アルカナが1枚追加になっているそうですが、そちらのカードは世界的に有名なアーティストであるトレイシー・エミン氏のデザインです。
外箱もユニークな仕様になっていて、少し固く開けづらいという声がありましたので注意してください。

気になるサイズ感は?

カードの大きさは約8センチ×約13センチと、タロットというよりはオラクルカード並みのサイズ感。
約7センチ×約12センチというのがタロットの標準仕様のため、だいたいこの大きさのタロットが多いようですが、それよりもさらに大きくなるので、手の小さい女性の方は扱いづらいと感じるようです。
裏面は正逆の区別がつく仕様になっています。

どんなカード?

カードは大アルカナ22枚+小アルカナ56枚の計78枚フルデッキに、大アルカナ「22 慈善」が1枚追加になって79枚
絵本のようなタッチのやわらかい絵柄が主流の中に、ボーナスカードだけ明らかに雰囲気が違っているのがおもしろいです。
北欧だから、なのかもしれませんが、魔術師のカードでは毛皮? のついたフードをかぶっていて、インディーズで他のメーカーが発行していた冬仕様のウエイト版のタロットが思い出されます。
皇帝の玉座も氷なのかクリスタルなのか? といった質感で、少し見ていると寒々としてきますね。
外箱に採用されているのは星の絵柄のようです。

またマルセイユ版と同様、大アルカナ8番が「Justice (正義)」、11番が「Strength (力)」という並びになっています。
大アルカナには通し番号とカード名(英)が上部に、下部にはそれぞれのカードの意味にちなんだサブタイトル。
小アルカナは上部がカード名(英)のみ、下部に大アルカナ同様のサブタイトルが記載されています。
オーロラや動物たちも描かれていて、何やら神話の中に入り込んでしまったような気持ちになりますね。

なおフルデッキで解説書もついて価格が3000円代になっているのは良心的だというご意見も。
実際為替の状況により、海外から輸入されてくるタロットは価格が流動的になりがち。
他にも多くのこういったタロットのシリーズを発表されている、ガイアブックス社の企業努力のすごさが際立ちます。

ちなみに構成がマルセイユ版であることからか、ヌーメラルカード(数札)が、各スート(ワンド・カップ・ソード・ペンタクル)のアイテムがその数だけ描かれているというタイプになるため、ウエイト版に慣れている方だと読み取りづらいと感じる方が多い印象
伝統的なタロットの絵柄は怖くてイヤだという方や、幻想的なタロットがほしいという方、できるだけ価格を安くおさえてタロットを学んでいきたいという方に特におすすめです。

逆位置の解釈がないので注意!

付属の日本語解説書(60ページ超のボリューム)には逆位置の解釈がないということですので、逆位置を採用される方はご注意いただきたいのと同時に、学びたての人はどうしていいかわからないというお声も。
心配な方は別に解説本をご用意した方がよいかもしれません。

2024年2月にこちらのカードの新装版が発売になっています。
一見すると外箱のタイトルが2か国語になっている以外に大きな変化はないように思えますが、価格がだいぶ高騰してしまっています。
これから購入される方はご注意くださいね。

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