【タロットカードレビュー】メディーバル・キャット・タロット

現役占い師が実際に使用しているタロットカードにスポットを当て、どんなカードか紹介していくシリーズです。
今回はメディーバル・キャット・タロットを取り上げます。

中世の頃にタイムスリップ!?

メディーバル・キャットとは「中世のネコ」という意味。
まるで貴族のコスプレ!?
さまざまな貴族っぽい衣装に身を包んだネコたちが大変特徴的です。
ちょっと高貴な匂いもしそうですね。
ああ中世ヨーロッパってこういうファッションだったんだ、と、まずそこから世界観に入り込めそうです。

ネコの絵柄なので女性に人気ですが、実写版のネコのような怖さなどはあまりないため、幅広い年齢層に受け入れられそうな感じがあります。
少しアンティーク風のくすんだ色合いがまた素敵。
メーカーはアメリカのUS GAMES SYSTEMS社
老舗ですので安心感があります。

気になるサイズ感は?

カードの大きさは約6.3センチ×約12センチと、タロットのスタンダードサイズよりも横が少し短くなっています。
しかし横が短くなることにより、手が小さい女性の方は扱いやすいと感じるそう。
裏面はシンプルな連続もようで正逆の区別なく使えるものになっています。

どんなカード?

カードは大アルカナ22枚+小アルカナ56枚の計78枚フルデッキ。
こちらはマルセイユ版という位置づけになっているようです。
大アルカナには通し番号がない仕様。
例の「正義と力がウエイト版と逆さまになっている問題」を回避するためなのでしょうか。

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ウエイト版に慣れている方、大アルカナをまだ学びきっていない方はちょっと戸惑うかもしれません。
なおカード名称は英語のみとなっています。

一般的に小アルカナはワンド・ソード・カップ・ペンタクルの4スートが描かれていますが、こちらはエースのカードにワンド = トカゲ、カップ = 魚、ソード = 鳥(ワシ?)、ペンタクル = ネズミ(モグラにしか見えませんが)が登場、こちらも慣れるまでが少し大変かも。

小アルカナはマルセイユ版に近いデザインになっているのですが、真ん中にウエイト版に近いデザインが丸く抜かれて描かれているので、ウエイト版に慣れた方でも問題なく使えるようです。

このように小アルカナは少し独特な感じになっていますが、大アルカナに関してはマルセイユ版に準ずる形になっていて、愚者の身体の向きがウエイト版とは反対だったり、魔術師も正面ではなくななめ向きになっていて、ウエイト版とは少し違う雰囲気があります。
これに関しても、不慣れな方は違和感をおぼえる可能性がありますね。

特筆すべきなのは、キツネがネコに化けているかのような悪魔のカード。
ネコの仮面がまた時代を感じさせており、大変ユニークです。
死(神)のカードも特徴的で、骨のはずなのに耳の形にフードが盛り上がっているのです。
ちなみに女教皇のカードは通常「HIGH PRIESTESS」と書かれていると思いますが、こちらのカードでは「POPESS」という表記に変わっています。
法王も対になる「POPE」という表現になっていますね。
女帝も通常は妊娠した姿で描かれていることが多いのですが、何と子供たちと一緒にいます。
また人によってはネコがネコらしくない、と感じるようです。
擬人化すぎているのではないか? というご意見も。
このあたりは個人差があるところでしょう。
しかしながら他とあまりかぶらないカードがいい、という方にはおすすめのカードです。

実占より鑑賞用!?

なお少しタテ長の仕様になりますので、人によっては若干扱いにくいと感じるかもしれません。
もう少し小さいサイズのカードならいいのに、というお声もきかれました。

紙質としてはさほど悪いわけではありませんが、やや薄手でセピア風の色合いなのもあり、観賞用に持たれている方も多いようです
ちなみに厳密にはウエイト版とマルセイユ版のミックスタイプのため、鑑定に使うのに戸惑うという声もありました。
慣れです、という方もいらっしゃいましたので、このあたりも評価がわかれるところですね。

それでもネコがお好きな方からは大変支持されているようです。
現状売り切れのショップ、高額になっているショップが多いようですが、見つけたらぜひお手にとってみてください。

コチラで購入できます。