【タロットカードレビュー】むぎのタロット

現役占い師が実際に使用しているタロットカードにスポットを当て、どんなカードか紹介していくシリーズです。
今回はむぎのタロットを取り上げます。

メインモチーフは「スナネズミ」

作者・yuki氏の飼っていたペットのスナネズミさん「むぎ」がモデルになっています。
カードを見ると大きく見えるのですが、実際は体長10センチほどだったといいます。
1年という時間をかけて制作されたという渾身のタロットは、どのカードにも愛してやまないスナネズミさんへの思いがあふれていますね。

カードの購入ベージにはこの「むぎ」と作者・yuki氏のエピソードが書かれているのですが、もはや涙、涙…。
しかしカードの中では、どの「むぎ」もいきいきとしていてとても楽しそうに見えます。
だからこそ、見ているユーザーさんたちも幸せな気持ちになるのかもしれませんね。

気になるサイズ感は?

カードの大きさは約6センチ×約9.1センチとスタンダードサイズよりだいぶ小さめになっています。
手の小さい女性の方でも扱いやすいサイズ感がうれしいですね。
ちなみに裏面も正逆がわからない柄になっています。

どんなカード?

カードは大アルカナ22枚+小アルカナ56枚の計78枚フルデッキ。
大アルカナには通し番号・カード名称(英)も記載されています。
またマルセイユ版と違い、大アルカナ8番が「Strength (力)」、11番が「Justice (正義)」という並びになっています。
全体を通してウエイト版をベースにしたイラストになっていますのでとっつきやすく、特に女性に人気だとか。

とにかくかわいいタロットがいい、という方から絶大な支持があるようで、一時品切れになっていたようです。

愚者のカードでは洋服の柄が大変緻密な感じになっていて、こういうもようだったんだな、と驚かれる方もいるようです。
魔術師のカードでは前歯がとてもチャーミング。
笑顔で「レッツ・ビギン」な雰囲気は、こちらもそうか、じゃあそろそろやってみようか、という気持ちにさせられます
死(神)のカードもウエイト版に忠実な作りですが、人間の骨ではないせいか? さほど恐怖を感じません。
悪魔のカードの前の生贄さん? は楽しそうに談笑している雰囲気すらあります。
塔のカードはびっくりして落ちちゃっている感じがありますが、そんなに怖い雰囲気でもなさそうです。
通常だとハートと剣だけのソードの3のカードにも、哀愁ただよう後ろ姿の「むぎ」が登場。
小アルカナのエースのカードにもスナネズミさんが登場しており、見ているだけでもほっと和むカードばかり。

かなり忠実にウエイト版に沿った内容ですので、ウエイト版の解説本をお持ちの方も、特に困ることなく利用できます。

ユーザーのことを意識した工夫がたくさん!

外箱もこういったキャラメルの箱のような形状の場合には、開けにくい、無理して開けようとすると箱が傷んでしまう、といったマイナス要素がありましたが、こちらはその点を考慮した作りになっているのがうれしいポイント。
箱に切り込みが入っているので、ぐっとカードが出し入れしやすくなっているのですね。
また中の解説書もしっかりたっぷりな内容で、初心者の方でもわかりやすい工夫がされています。
ユーザーのことをかなりきちんと考えていただけている印象です。
比較的すべりもよくシャッフルしやすいのもおすすめ。

愛情をそそがれたペットをモチーフにした、ユーザーのことを考えたタロット。
それだけでも手にする価値は十分です。

なお人気商品のため、時々品切れになってしまうことがあるようです。
また初版のカードに誤植があるということで、メーカーさんからの注意喚起がなされています。
中古品で入手して、正しいカードをお持ちでない場合はお問い合わせいただくことをおすすめします。