現役占い師が実際に使用しているタロットカードにスポットを当て、どんなカードか紹介していくシリーズです。
今回はネコとフクロウのマルセイユタロットを取り上げます。
「きりえ」が生み出す美しいタロット!
とにかく繊細で美しいタロットカード。
「きりえ」でつくられたという、これまでになかったタイプのカードです。
黒ベースがメインになっているので、他のカラーがとにかくよく映えます。
そしてベストカップル!? なネコとフクロウが、これまでのタロットの怖そうなイメージをやわらげてくれているのです。
著者は猫屋芳樹堂。
2018年開催のタロットをテーマにした個展のためにつくられた、22枚のきりえでデザイン構成がされているそうです。
最近ではウエイト版ベースのタロットが増えてきて、少し押され気味になってきた感もあるマルセイユ版ですが、マルセイユ版といえば鮮やかな青と赤。
黒とのコントラストでパキッとしたはっきり系の色使いは、最近流行している淡い色使いやグラデーションで彩られたタロットを見慣れた方には新鮮にうつるでしょう。
まじめにしっかり作ったカードだなあという印象です。
これから占いを仕事として考えたい、という占い師候補生の方にもおすすめ。
気になるサイズ感は?
カードの大きさは約7センチ×約12センチのスタンダードサイズ。
これが標準仕様のため、だいたいこの大きさのタロットが多いようですが、手の小さい女性の方は少し扱いづらいと感じるようです。
裏面は正逆の区別がわからない仕様。
どんなカード?
カードは大アルカナ22枚のみのタイプになります。
カードには上に通し番号、下にカード名称(英)が記載されています。
また構成はタイトルにもあるようにマルセイユ版がもとになっていますので、大アルカナ8番が「Justice (正義)」、11番が「Strength (力)」という並びになっています。
解説本ではなく、フルカラーのカードイラストが載った解説用紙が封入される形。
正逆のキーワードがそれぞれコンパクトにまとまっていますので、ちょっと意味を調べたい時にも重宝しますよ。
現在は休業中の大阪の猫カフェ「フクロウコーヒー」さんでも、ネコとフクロウのコンビが大人気。
一見すると仲良くなさそうな取り合わせではあるのですが、違う種類の動物同士が寄り添っている姿は癒やしである、とオーナーさんもおっしゃっているように、このカードでもついつい目を細めて見てしまうほどやさしい気持ちになれそうです。
ある時は帽子をかぶってかっこよく、またある時は玉座にすわり凛としたたたずまいを見せるネコ。
足元にとまっていたり、遠くの空を飛んでいたりと大きな動きを感じるフクロウ。
しかもフクロウは1種類ではなく、3種類いるカードがあったりもしますので飽きさせません。
たとえば吊られた男のカードでは、吊られた足のところに1羽フクロウがとまっていて、男の方に目線を向けているのですが、遠くの木の影からもう1羽が心配そうにそのようすをながめていたりします。
吊られた男のカードというと、あまりイメージのよいカードではないのですが、このフクロウがいることにより別な印象を持つことができるのではないでしょうか。
死神のカードは大きなカマがセンターにドンと描かれていて、ネコの姿はありませんが代わりに白いヘビがカマの柄に巻きついているというユニークな絵柄です。
なお一般的なマルセイユ版のタロットでは、死神のカードにはカード名が書かれていないものもあるのですが、今カードではウエイト版のタロットと同様にカード名の記載がなされています。
合わせ使いができるオラクルカードも!
カードは比較的シャッフルもしやすいのですが、やや薄手な印象です。
なかなかよくしなる素材になっていますよ。
大アルカナのみのデッキになっていますので、タロット入門用として使われるのもおすすめ。
ウエイト版にあきてしまった方も、たまにはマルセイユ版で占ってみてはいかがでしょうか。
ウエイト版とは少し構図が違っているイラストもありますので、その違いを味わってみるのもおもしろいですね。
あまりにも美しいため、使うのがもったいないということで飾って楽しむ方もいるそうです。
いろいろな要素で楽しめる上、価格も2000円台と良心的で非常に人気があります。
たびたび品切れになるようですので気をつけてください。
現状はコチラで購入できます。
なお新作としてオラクルカードの発売もあるとのことです。
このタロットがお気に召した方はコチラにも注目です。
合わせ使いをすると鑑定映えするかもしれませんね。