現役占い師が実際に使用しているタロットカードにスポットを当て、どんなカードか紹介していくシリーズです。
今回はタロット・オブ・ペイガン・キャッツを取り上げます。
劇画調? のネコがたくさん!
「ホワイトキャッツ・タロット」につぐ人気と言われているタロット。
ペイガンとは異教徒のことで、もとはローマ帝国で多神教、ユダヤ教以外の宗教を信仰していた人に対し使われたのが始まりといわれています。
「ホワイトキャッツ・タロット」とくらべると、だいぶ劇画調!?
それだけにリアルな雰囲気で、今にも動き出しそうに見えます。
メーカーはおなじみイタリアはLo Scarabeo社。
老舗メーカーの商品で安心感があります。
毛色もさまざま、表情もさまざまで、必ず好みのネコに出会えそうですね。
数あるネコ系のタロットの中でも、気になっている人が多いカードといえるでしょう。
気になるサイズ感は?
カードの大きさは約7センチ×約12センチのスタンダードサイズ。
こちらも最近ミニサイズ(約4.4センチ×8センチ)が出たようですが、スタンダードサイズより人気で手に入りにくくなっているようです。
スタンダードサイズがいわゆる標準仕様のため、だいたいこの大きさのタロットが多いようですが、手の小さい女性の方は少し扱いづらいと感じるようです。
裏面は毛のないネコ・スフィンクスが描かれていて、正逆の区別がつかない仕様になっています。
どんなカード?
カードは大アルカナ22枚+小アルカナ56枚の計78枚フルデッキ。
以前のタイプでは、多言語でカード名が書かれていたのですが、現在入手可能なバージョンのスタンダードサイズは大アルカナの下部のみに通し番号、ミニサイズは白い枠でふちどりされ、同様に通し番号が入っています。
カード名は入っていないのでご注意ください。
小アルカナにおいては、ヌーメラルカード(数札)で数字とスート(ワンド・カップ・ソード・ペンタクル)を表すマーク、コートカード(宮廷カード)で役職を表すマークとスートのマークのみが下部に入るというシンプルな構成。
そのためパッと見ただけでは何のカードかわかりづらいという方が多いようです。
特に小アルカナのクイーンとキングは、いずれも王冠のマークが描かれているためさらにわかりづらくなってしまっています。
ちなみに王冠の上部のとがりが細い方がクイーンであるようです。
またキングの方が「高さのあるもの(玉座のイメージ?)」に乗っているので参考にしてください(クイーンはクッション? 座布団? のようなもの)。
ナイトは鳥や動物など、何がしかの「動くもの」に乗っているので、こちらは見分けやすいかと思われます。
今カードはマルセイユ版と違い、大アルカナ8番が「Strength (力)」、11番が「Justice (正義)」という並びになっています。
その他のカードもウエイト版にだいぶ寄せた内容になってはいるのですが、いかんせんカード名称の記載がないために、とりわけコートカードに関しては、かなりよく見ないと判別がつかないということで、初心者の方は購入をためらわれてしまうよう。
いきいきとしたネコの表情を楽しもう
愚者のカードと世界のカードを並べてみるとおもしろいですね。
大アルカナが愚者から世界への旅、という流れがよくわかります。
戦車のカードはスフィンクスのかわりにハデなクジャクが引いています。
力のカードではライオンならぬチャウチャウ犬? をなでていて、それだけで何かあったかい気持ちになりますね。
吊られた男のカードでは、ネコがカーテンにいたずらを…という、ネコを飼っているお宅なら見たことがあるような光景。
悪魔のカードはなぜかネコにウサギの耳が…!?
これはコスプレなのか変化なのか何なのでしょう?
悪魔本体の姿が見えないのに、まじまじと見つめてしまいたくなるカードですね。
塔のカードは落ちていくネコの方にフォーカスされた絵柄になっています。
かなり勢いを感じます。
ソードの10では剣がささっているのは地面、しかも肝心のネコは姿が見えないという構図。
剣がささっていないという点では「ホワイトキャッツ・タロット」と同じですね。
やはりささっているのはかわいそうですので、作者側の配慮かもしれません。
カフェなどで鑑定する方は、ミニサイズが便利ですが手に入りにくくなっているのが難点。
また海賊版も見つかっているようですので、購入は信頼のおけるお店でするように気をつけてください。