【お客さま素朴なギモン】生きがいが見つからないです

鑑定中にふとお客さまから寄せられる「素朴なギモン」にフォーカスするシリーズ。
「急に言われても…」とあわてることなく、転ばぬ先の杖的に知っておいて欲しいお話をご紹介していきます。

Q. とりたてて何かやってみたいことがあるか、と言われたら特にないし、ひとり暮らしなので家族との会話もないし、生きがいみたいなものがないのです。
生きている意味がよくわからなくなってきました…

とりたててやりたいことがない…

毎日家と会社の往復ばかり子供が独立して夫婦ふたりでたいして会話もないなど、このままでいいのか? と頭を悩ませる方は少なくありません。
人生100年時代を考える時、どういうことに注目していくのがよいでしょうか。

生きがいがない、と悩む方はいわゆる「リア充」と言われる人たちの投稿などを見るとモヤモヤイライラしがちです。
人と比較しても仕方がないことなのですが、どうしても他人をうらやむ気持ちをなくすことは難しいでしょう。

特に人生100年時代と言われる昨今では、日々の生活を送るだけでいっぱいいっぱいになってしまうと、他に何かしようという気持ちもなくなってしまうし、年齢を重ねていることに気づき気後れしてしまったりしがち。
しかし元気で楽しそうな高齢者もたくさんいるではありませんか。
自分の人生をよくするのに年齢は関係ないということです。

しかし大変残念なことに、最近では若い世代でもこういった傾向が見られるようになってきました。
友達には恋人がいるのに自分にはいない、そしてデートになったからと約束をキャンセルされつらい、という切実なお悩みも出てきているのです。
これから占い関連の求人に応募して実技試験を受ける、となった際の相談テーマにも登場しそうな話題。
今からおさえておきましょう。

昔はよかった!?

子供の頃はいろいろな習い事をしながら、それがつらいこともあったけれども楽しかった、と思い出す方が多いのではないでしょうか。
いろんなことに夢中になれたはずです。
しかしいつの頃からか、

気づいたら目の前のルーティーンをこなすことで1日が終わってしまう
仕事が終わったら今度は家事をしなくてはならない

これではよほど好きなことをしている人でない限り、楽しいという気持ちにはなりにくいでしょう。

先ほどのような元気で楽しそうな高齢者のみなさんは、みんないきいき、はつらつとした印象があります。
仕事が楽しめている人もさっそうとした雰囲気がありますね。
生きがいがある人、というのは目的意識がある人ともいえそうです。

たとえば同じ仕事をしていても、この先この計画はどういうふうに進んでいくかな、ここで転換点を迎えた場合は? など、先々のことを見ながらすすめている傾向があるとか。
つまり前向きに物事をとらえ、楽しみながら進んでいくということですね。

逆に生きがいのない人は目的意識がありませんから、がんばる必要がなくなります。
目の前にやることがあるからとりあえずやる、というような雰囲気で、なぜそれをするのか、それを自分がすることによってどんな意味があるのか、など深く考えることはありません。

あの頃は打ち込めたのに…

何かに打ち込める時は目的がある時、とも言い換えることができます。
子供の頃ピアノのおけいこをがんばった人は「ピアノがうまくなりたい」「音大に行きたい」などの目標があったのではないでしょうか。
それと同じことです。

しかしながらこのピアノのケースにおいても、みんながんばったからピアニストになれるわけでもなければ、音大に合格できるわけではありません。
その夢にやぶれた時、挫折を感じた時にやりたいことを見失ってしまう、これが生きがいをなくしてしまう一因です。

それでもピアノが好きなら、趣味として続けていく道もありますし、子供さんにピアノを教えることも可能でしょう。
しかし音大に入れなければ意味がない、と考えてしまっている人は他の道を選択することができません
結果燃え尽き症候群のような状態で何も手につかず、悲観する人生を送ってしまうこともあり得るのです。

理想と現実のギャップ問題

理想と現実のギャップは、人生のいたるところで目にすることになるのでしょうが、一度立ち止まり自分と向き合ってみてもいいのかもしれません。

なぜ今自分はこの仕事をしているのか?
何かしたいことがあってこの仕事を選んだのではないのか?
この家事をする意義は何なのか?

当たり前に今していることであっても、改めて考え直してみるのもひとつの方法です。

先日「今日の仕事は、楽しみですか。」という駅の広告に批判が集まるというニュースがありました。
つまりほとんどの人は仕事は楽しいものではなく、しなくてはならないもの、つらいけどがんばらないといけないもの、という位置づけで考えているのかもしれない、と想像できます。

だとするならば、やりたいことがあっても時間がないと感じるのではないでしょうか。
特に日本人はまじめすぎるきらいがあり、どうしても仕事を優先しがちです。
プライベートや睡眠時間を削って仕事にあてている人も少なくないでしょう。
結局クタクタになって、家には寝に帰るだけというライフスタイルに陥るケースが多いようです。
これではなかなか楽しい、という気持ちに持っていくことが難しくなってしまいます。

小さな幸せを見つけていく

また挫折を経験してしまうと、またああいうふうになるのでは、と感じ、新しいことに対しても踏み出せないことがあるといいます。
いろいろな面から検討し、慎重に対応することは決して悪いことではないのですが、自分は何をしてもうまくいかないから、といった必要以上にネガティブな気持ちを持ち続けることは得策ではありません

どんな人でも必ず失敗は経験しているもので、それを乗り越えて今があるのです。
今いきいきしているように見える人であっても同じこと。
ですから「これおもしろそうだな」と感じたら挑戦してみてください。

どんなにささいなことであっても、ほっこりすること、楽しく思えることなど、実は日々あるはずです。
ただ忙しさにかまけてしまっていると、なかなかそれに気づくことができません。

通勤電車で無事に勤務先にたどりつけること、今日のお弁当がおいしいと感じること、取引先と笑顔で商談できたことなど、どれも当たり前ではないのです。
ありふれた日常と思われるかもしれませんが、それが当たり前でないことに気づくと、他に対する意識も変化していきます。

今日はこんないいことがあった、というのをノートに書いていくのもおすすめです。
後で見返してみると、意外にほほえましいエピソードなどが隠れているものですよ。
こういった小さいことだけど気分がよかった、ということを積み重ねていくと、だんだん「意外に楽しいことってあるものだな」と思えるようになります。
すると気持ちに余裕もでき、人にもやさしくなれるのです。

小さい成功体験を積み重ねる

気持ちに余裕ができてきたら、何か小さい目標を設定してみましょう。
「1日1回脇腹を伸ばす」「腕を5回ずつ回す」というようなことでもいいのです。
確実にできることから始める、というのがポイント。
多くの場合、最初から目標設定が高いことが挫折の原因となり得るからです。
階段も一気に駆け上がろうとすれば転んでしまいます。
一歩一歩着実にのぼっていくくらいの気持ちで挑んでみてください。

誰かのためではなく自分のためにがんばればそれでOK
たとえば筋トレの類を続けていけば、誰に評価されなくとも自分で鏡をみたら成果がわかります。
ですからまずは自分を高めるためにがんばる、それで十分なのです。
積極的に何かやろう、と思うとき、他人から促されるのではなく自分からやることが大切。
そのためには自分を高めるために、というマインドが最重要なのです。
打ち込めるものを見つけ、自分らしく生きてみませんか。