占い業界では同じ質問を何度もするのはタブーであると言われています。
しかし実はこの同じ質問を何度もすることに反対派と賛成派がいるというのです。
どういうことなのでしょうか。
反対派の意見
同じ質問を何度もする、ときくとまず最初に占いジプシーと呼ばれる人たちを思い浮かべるかもしれませんね。
彼らはいろんな先生に同じ質問をしています。
おそらく彼らの中にはもう決まった答えがあって、それと少しでも違う回答を出してくると「これじゃない! 」と次に行くのではないか、と考えられています。
ですが何度も同じ質問をしに行くというのは、その前に回答を出してくれた先生方を信頼していないことになり、とても失礼にあたるわけです。
中には「復縁できると言ってくれた先生が5人、できないと言ってきた先生が5人、先生が11人めなんですけど、どっちでしょうか? 」ときかれた例もあったそう。
占い師であればとても悲しい気持ちになるところですよね。
また同じ日に何度も同じ質問で占いをすることによって精度が落ちる、という意見もあります。
同じカードが出る時(かなりレアですが)もあるものの、ほとんどの場合違うカードが出てくるわけですから、どの答えを採用したらいいの? と迷う原因を作ってしまいます。
そのためどうしても同じ質問をしたい時には日を改めてから、というのが暗黙のルールになっています。
日を改めて、というのは、この質問に対して何らかの変化があった後。
たとえば新たな登場人物があらわれたり、急に環境が変化した時などが該当します。
賛成派の意見
仮に同じ日であっても何度も同じ質問をしてもかまわない、というご意見もありました。
しかしそれは質問に対する答えうんぬんよりも「なぜ同じことを繰り返したずねるのか」が重要である、という考えが元になっているのだとか。
つまり先ほどの占いジプシーの方々と同じで「こういう結果であってほしい」という期待がそこに存在するであろうということ。
なぜその結果を求めるのか、その結果でなかったらどう問題なのか、というところを深堀りするチャンスになるという考え方です。
当然この場合もいろいろなカードが出てくるわけで迷ってしまいそうになりますが、この賛成派の方々の話では「出てきたカードがすべてヒントになり得る」とのこと。
出てきたカードにはすべて意味があるはずなので、間違いで出たカードは存在しないといいます。
出てきたカードを全部ひととおり見て、色やモチーフや通し番号などから、ヒントとなるものを探してみましょう。
どちらの意見もあることに驚く方もいるかもしれませんが、どちらにせよ占い師の立場としては、出てきたものを素直にお客さまにお話しすることに終始するのが正解です。
セルフリーディングの練習中に、結果が気に入らないと感じたとしても、出たものを素直に受け取る訓練だと思って受け入れましょう。
お客さまにとっては受け入れがたい結果であったとしても、受け入れていただけるように、表現や声のトーンなどに気をつけていきたいもの。
結果に満足いただけないこともあるかもしれませんが、今必要なこととしてきちんとお話していくようにしましょう。
これから占い関連の仕事につきたい、求人に応募してオーディションに挑戦したいという方は、いざ占い師として歩み始めた時にこういう問題にぶつかる可能性があることを覚えておいてください。
そして先ほどお話した「伝え方」は実技試験においても必要となるもの。
できるだけポジティブな言い換えができるようにしておくといいかもしれません。