現役占い師が実際に使用しているタロットカードにスポットを当て、どんなカードか紹介していくシリーズです。
今回はビックス・タロットを取り上げます。
人気キャラクターがタロットに!
星にマンガチックなうさぎさんが目印。
この白いうさぎは「Bix The Rabbit」という海外で人気のキャラクターで、イタリアとインドネシアをベースにしているアーティストのPierluigi Balducci氏によるもの。
何とこのキャラクターのHPやSNSもあるそうです。
CGやコラージュなどで複雑なイラストを使うタロットが増えてきている中で、原点回帰したようななつかしいタッチのイラストが逆に新鮮に感じられますね。
メーカーはおなじみイタリアはLo Scarabeo社。
老舗メーカーの商品で安心感があります。
どのイラストもうさぎがとんだりはねたりしているカードが多く、動きが感じられます。
荘厳、深淵な雰囲気のタロットもこれまでありましたが、非常にポップで若い方や女性にウケそうな雰囲気がありますよ。
気になるサイズ感は?
カードの大きさは約6センチ×約10センチと、いわゆるスタンダードサイズのタロットより少し小さくなっています。
約7センチ×約12センチというのが標準仕様のため、だいたいこの大きさのタロットが多いようですが、手の小さい女性の方にも扱いやすいサイズ感がうれしいですね。
裏面は正逆の区別がつく仕様。
逆位置を採用されている方はご注意ください。
どんなカード?
カードは大アルカナ22枚+小アルカナ56枚の計78枚フルデッキ。
大アルカナは上部に通し番号、下部にカード名称(英)。
小アルカナはヌーメラルカード(数札)が上部に数字・カード名称なし(エースを除く)。
コートカード(宮廷カード)は下部にカード名称が記載されているのみです。
コートカードの役職名は一般的なペイジ・ナイト・クイーン・キングが採用されています。
またマルセイユ版と違い、大アルカナ8番が「Strength (力)」、11番が「Justice (正義)」という並びになっています。
うさぎの絵柄は非常にシンプルで、しかも目しか描かれていないものが多いのに、何となく表情が読み取れる不思議な部分があります。
ワンドの3のカードなどは後ろ向きの絵柄になっているのに、何となく背中で語っているような雰囲気さえ感じられるほど。
カードを使う側がいろんな解釈ができるように配慮されているのでしょうか。
力のカードでは背景? にライオンが描かれていて「ご紹介します! 本日のゲスト、ライオンさんでーす!」と言っているようなポーズをしていたり、正義のカードではバランスを強くアピールしたいのか? 一輪車に乗っていたり、太陽のカードでは背景の太陽がまぶしいのかサングラスをしていたり、どこかユーモラスで楽しい感じが満載です。
タロットにありがちな「暗い」「怖い」「難しい」というイメージを払拭するには十分でしょう。
全体的にウエイト版に寄せた図柄になってはいるのですが、先に述べたような独自の絵柄も含まれているので、新しい側面からの解釈もできそうです。
ありきたりの絵柄があまり好きではない方、かわいいタロットをお探しの方にもおすすめです。
日本語版がないのが残念
これから占い関連の求人に応募しようと考えている場合、ある程度タロットに慣れている方なら使いこなせるでしょう。
まだこれからタロットをやろう、というレベルの方では、独自の絵柄があるため解釈に戸惑う部分も出てくるかも。
英語をはじめとする多言語仕様の解説書は130ページ弱のボリュームとなっていますが、日本語の解説書はありません。
そのため翻訳が面倒で、そのうち使わなくなってしまったという方もおられるようです。
ウエイト版の解説書を別にお持ちの方は、そちらを参考しながらお使いいただければ問題ないでしょう。
幸いなことにまだ海賊版などはないようですので、信頼のおける店で購入するようにしていただければよいかと思われます。
おもしろそうだな、と感じたらぜひ手にとってみてください。
コチラで購入できます。