現役占い師が実際に使用しているタロットカードにスポットを当て、どんなカードか紹介していくシリーズです。
今回は聖人の声タロット (Voice Of Saints)を取り上げます。
世界各地の聖人オールスターズを味方に!?
外箱からもややセピアカラーの神秘的な雰囲気がただよいます。
宗教画のような絵柄がお好きな方には特におすすめです。
さて「聖人」ときいてどんな方を思い浮かべるでしょう。
もともとは徳の高い人、人格者、高潔な生き方をした人など、他から手本とされるような人、というような意味合いですが、さまざまな国、宗教といったくくりの中で「この人」と名前があがる方も多そうです。
とりわけこういった方々の崇高な魂は「アセンデッドマスター」と呼ばれており、スピリチュアルに詳しい方はよくご存知でしょう。
さてそんな「素晴らしいあこがれのあのお方」と、もしコンタクトがとれるとしたら…?
ふとした拍子にひらめくようなイメージで「これはこれこれこういうことなんだよ」とそばで教えてくれたら…?
そんな気持ちを持つ人のためのカードが本作であるとのこと。
名前としては「タロット」とありますが、実際は次元上昇や瞑想、内省のためのカードという位置づけ。
そうなるとオラクルカードにやや寄っている感じもいたします。
自分が今より高みを目指すためにはどんなことが必要なのか?
冷静に今の立ち位置を見つめて、じっくり夢に向かって歩いていくためには?
こういった思いをかかえている方にぴったりです。
メーカーはおなじみイタリアはLo Scarabeo社。
老舗メーカーの商品で安心感があります。
なお先ほど瞑想や内省向けのカード、と申し上げましたが、オラクルカードのように引いて占いにも応用することができます。
気になるサイズ感は?
カードの大きさは約6センチ×約12センチと、タロットのスタンダードサイズより若干横が短くなっています。
約7センチ×約12センチというのがタロットの標準仕様であるため、だいたいこの大きさのものが多いようですが、手の小さい女性の方は少し扱いづらいと感じるようです。
横が少し短くなるだけでも、いくらか使いやすくなりそうですね。
裏面は正逆の区別がつかない仕様。
どんなカード?
カードは78枚ですが、タロットと名がついているものの、通し番号が1~78となっていて、一般的なもののように大小アルカナの区分けがあるわけではありません。
上部左右に通し番号、下部に聖人の名前が英語で記されています。
通し番号の部分と聖人の名前が記載されている部分が枠のようにデザインされていますが、全体的に絵が大きく楽しめるのがありがたいですね。
Lo Scarabeo社のカードとしてはおなじみの、英語をはじめとする5か国語対応のガイドブックは60ページ超のボリュームながら、日本語が含まれておりません。
そのため翻訳の手間があると敬遠されていた方もいるようです。
最近では翻訳アプリもだいぶ精度があがってきているので、これを機に使ってみてはいかがでしょう。
登場する聖人はキリスト教系の聖ヨハネ、教科書でおなじみの聖フランシスコ・ザビエル、フランスを救った聖女ジャンヌ・ダルクの他、大天使ミカエルやラファエルも「聖ミカエル」「聖ラファエル」として登場。
多くの方が絵を楽しむ目的、コレクション用向けではないか、と感じるようですが、ここぞという時にはぜひ聖人からのメッセージも味わってください。
ちなみに以前は日本語版として「ヴォイス・オブ・セイント (聖人の声)」もありましたが、現在はいずれも絶版となっているようです。
これから新品として手に入れるのは非常に難しいでしょう。
ご購入の際は十分ご注意ください。